1. アメリカでであった最初の危険な経験はまだソロフライトに出たばかりのときに経験したスキッドがアスファルトに粘着してコレクティブをあげつづけて急激に外れたことである。もしこのときダイナミックロールオーバーを起こしていてもなんら不思議ではない。もしかしたら大事故になっていたかもしれない。急に機体が飛び跳ねたと言ったほうが良い状態であった。アスファルト40度近い気温で加熱され解けてスキッドに溶着していたらしく離陸面よりはなれなかった。アメリカのアスファルトの質は悪く表面のタールがべとべとになる。(これはあとから気がついた)これが1時間もするとスキッドに溶着してしまうことがある。もしこれが左右違う状態で溶着していたら明らかにロールオーバーする。幸、わたしの場合は両側のスキッドが一度に外れたため上に飛びあがっただけでコレクティブを下げることによりすぐ姿勢を回復できた。
    教訓は空港といえども接地面を安心するな!ということだ。教官に対処方法を聞くとペダルを左右に振れということだ。そんなこときいてないよなー*oH

  2. WATCH
    ワッチについてこれも事故をおこしてもおかしくないケースである。同乗訓練において初めての空港(NONTOWER)でクロスウインドの延長上からダウンウインドに入っていった
    教官は空港についてRUNWAYやらウインドサック、その他について説明していたRIGHTパターンであったため右をちらちらと見ていた
    このとき左サイドのワッチはおろそかに二人ともなっていた。そのときダウンウインドに同FLIGHT LEVELで小型の固定翼機がちょうどに入ってきた相手機はわれわれの動きを知ったうえで脅したのかもしれないが
    。われわれはクイックストップで対応したが機体が垂直に立つぐらいの勢いで機体の速度をきった。相手の機体はわれわれの前に入り同レベルで飛行しつづけ後方から見ると上下にはねるように飛行しているのが見えた相手の顔なども見えるぐらいだからどのくらい近いかわかると思う。われわれはFSSの周波数で自分の機体の位置を相手に告げていたが前の固定翼はこの周波数に存在しなかった。
  3. LOW RPM
    LOWRPMが突然おこったことがある。LOWRPMのワーニングはガバナーなしでははじめのころはよくおこす。ことは皆さんもご存知のとおりであるしかしこの当時スランプに陥ったのはもう最終のチェックフライトの前でのことだ。状況は8月の西海岸40度にも達する気温のなかで、チェックフライトの予行演習でチーフインストラクターと同乗した。あとから気がついたが彼は90kg近くあるアメリカ人であるわたしは70kgぐらい燃料はかなり入っていたと思う。この状態で一通りの決められた教本に載っているマニューバーは見せなければならないため。教科書どおりの操作をおこなった。ほとんどのマニューバーは問題なかったがアプローチで一応ちゃんとプロセスをふんで操縦をしているのを見せるためにキャブヒートを使った。ところが200ftぐらいでもどすはずであったが戻すのをわすれた。このままアプローチしホバーに移ったが1、2秒後LOW RPM HORN がなった。着地面までは2mぐらいしかない。思わず空港内の草原に機体を下ろしてしまった。
    これでスランプに陥った。
    ここで重要なのはスランプはさておき、もしこれがOGEにおけるホバーだった場合間違い無く事故になっていたことだ。たとえばある場所に行き写真撮影をするとしようホバーで機体を吊ろうとしたとき万が一デッドマンズカーブの中にはいっていたらどうしよう?これがわたしのスランプにおちいった理由でもある。まだ50時間ぐらいの飛行時間であったため対処の方法がわからなかった。反省すべき点はまづ、WEIGHT AND BALANCEである本来90Kgと70Kgでは燃料を下ろすべきである。さらに暑い日であるにもかかわらずキャブヒートをONにした。これにより気圧高度はぐんと上がり最大全備重量の許容値を下げた。そのためないパワーで機体を吊ろうとしたためエンジンがブレードのドラッグに耐えきれづ回転数がさがった。このとき3時間ほど対処の練習をおこなった。簡単なことだがコレクティブダウン、スロットルオープンを連動させる。教官はホバーリング中にスロットルを閉じ気味にし、わざとLOWRPMをおこさせるこのときコレクティブを少しダウンし回転をあげてやることによりLOWRPMからリカバーできる。この練習は非常に重要である。わたしは、早い時期にこれを経験して教官より丁寧な指導を受けた。これは単独で時間が経過したときに一人で経験するよりもはるかに不幸中の幸であったことは間違いない