2005年12月14日 (Bunkamura シアターコクーン)
初演から10年を経ての再演。
江戸開成所の女塾生・
三条英(さんじょう はなぶさ/松たか子)には、『人間はすべて凡人と非凡人との二つの範疇に分かたれ、非凡人はその行動によって
歴史に新しい時代をもたらす。そして、それによって人類の幸福に貢献するのだから、
既成の道徳法律を踏み越える権利がある。』
その思想に突き動かされ、英はかねてよりの計画通り、金貸しの老婆殺害を実行に
移してしまうが、偶然そこに居合わせた老婆の妹までも手にかけてしまう。
この予定外の殺人が、英の思想を揺さぶり、心に重い石を抱かせてしまう。
殺人事件の担当捜査官・
都司之助(みやこ つかさのすけ)は、事件の確信犯的なそれに気づいた英は、都の仕掛ける執拗な心理戦を懸命にしのごうとする。
一方、英の親友・
才谷梅太郎(さいたに うめたろう実は坂本竜馬/古田新太)は、1867年夏。
時あたかも尊王倒幕の機運高まる幕末の真っ只中、「ええじゃないか」踊りが
江戸市中を埋め尽くす。新しい時代を目前に、無血革命を目指す、坂本竜馬。
竜馬の密通を疑い、武装蜂起を煽る志士たち。そして、彼らの背後では、
ニヒリスト
果たして、目的は手段を浄化するのか?!
永遠の命題が甦る革命前夜、ついに三条英が心のうちを語り始める…!
ラストは歴史の大転換と個人の救済を重ね合わせ、視覚的な華やかさと
カタルシスを生む。「脚本を読んだ時、ラストの英は晴れやかな気持ち
なんだろうと想像した」という松だが、「けいこをしてみて、罪を背負う
覚悟がそこににじみ出ないといけないと感じた。今、じたばたしています」
と話す。